COLUMN 英語コラム

「手」に関連する英語の慣用表現

日本語には、「手」に関連する慣用表現があります。英語でも日本語と同じく「手」にあた るhand を使う慣用表現もあれば、全く違う英単語を使う場合もあります。今回は、日本語 で「手」が登場する慣用表現をいくつかピックアップし、それぞれ英語でどう表現するの かをご紹介します。

■「手を貸す」give a hand
「手を貸す」は、「手助けする・ちょっと助ける」というような意味なので、help でも十分 に表現できます。そこであえて、give a hand を使うことで、微妙なニュアンスの違いを表 現することができます。

■Could you give me a hand? 「私に手を貸していただけますか?」 は、can ではなくcould を使うことで「丁寧さ」を伝え、help のかわりにgive a hand を 使って、「ちょっとした助け」であって大事ではないことを強調することもできます。こう 聞かれると軽くOK!「いいよ!」と言いたくなります。

「手に負えない」get out of hand
これまた「手」の部分にhand を使う表現です。get out of は「~から出ていく・逃げる」 や「~の外側」「~の範疇外」といった意味を持ちます。ここでは最後の「~の範疇外」が 近く、get out of hand で「手(の助け)の届く範疇外」といった意味になります。

先ほど のCould you give me a hand? と頼まれた時、それが自分にはとても難しいと思えば、Sure, but it may get out of my hand.「はい。でも、それは私の手に負えないかもしれません」 と言うことができますね。ただ、会話の流れや状況によっては、You can't get out of it now. 「あなたはもう今更逃げられません」と言われてしまうかも。

■「手一杯」have one's hands full / be up to my ears in
「手一杯」は、日本語とほぼ同じ単語を使ってhave one's hands full で表現することが できます。I have my hands full with my job.は「私は仕事で手一杯です」という意味に なります。このほかに、be up to my ears in「没頭している・身動きがとれない」という 慣用句を使って、手一杯の状態を表すこともできます。in の後に「仕事」work を付ければ、 I’m up to my ears in work.で「私は仕事に没頭しています」となります。

ここで使われ ているears は、耳の高さまでどっぷりと浸かって身動きが取れないというイメージになり ます。このほかにneck やeyes も使用可能です。neck を使うと、「仕事に首までどっぷり浸 かっています」と程度のニュアンスを表現することができます。

■「手を抜く」slack off
slack off は「怠惰・だらける・力を緩める」といった意味の慣用句。Don’t slack off. またはNo slacking off! で「怠けてはいけない!」という意味になります。slack off は 主に口語で使われますが、よく似た表現にgoof off があります。

この2つを比べると、前 者は「緩む」というキーワードを抱えているので、「気が緩んでついだらけてしまう」よう な時に使われますが、後者はもっと直接的に意思を持って「さぼる」時に使います。

今回ご紹介した「手」に関連する表現は、日常的な場面で使われやすい表現でもあるので、 知っておくと便利です。欧米の映画やドラマなどでも、よく聞くと会話の中で使われてい るのを発見できるかもしれませんね。